日本の皮革技術をリードする NPO法人 日本皮革技術協会

最近の市場革に対する化学物質検査報告

1.はじめに

 世界が協力して環境問題に取り組む時代となり、皮革産業の持続的発展を期するためにも、環境問題を避けることはできない。今後、革・革製品の生産工程のエコロジー、人体へのエコロジー、廃棄物のエコロジーなど生産から廃棄までの環境問題を検討しなければならない。

 現在、わが国で流通している革および革製品は、国産・輸入品を問わずほとんど無検査で流通している。しかし、わが国からEU等に革または革製品を輸出 するとき 、当該国の環境・人体安全性に関する基準に適合することが求められる場合がある。

 当協会では平成 14 年度から「環境対応革開発実用化事業」に取り組み、市場で流通している国産革および輸入革を収集し、エコテックス 100 基準、ドイツのエコラベル基準の一つであるSG基準(有害物質検査済)に適合するかどうかについて検討した。これらの分析結果に基づき、平成 18 年度にはわが国独自の「エコレザー基準値( JSG 基準値)」を提案した。

 そこで、市場で流通している革素材の JES 適合性について検討した結果および課題等について報告します。

 

2.日本エコレザー基準( JES )設定の背景

 皮革ハンドブック( p.391 ~ 406 )に 環境ラベルの解説が記載されている。革および革製品に対して様々な基準値が設定されているが、一般的に「環境ラベル」といわれるのは、タイプⅠに属し第三者機関の判定、審査、認証によるものである。

 その代表的な環境ラベルとして,エコテックス 100 とドイツの SG ラベル(有害物質検査済)がある。エコテックス 100 規格は繊維研究所が中心となって検討された経緯があり,革や革製品に対して厳しい基準値となっている。

 一方、 SG ラベルはドイツのピルマーゼンにある皮革および靴試験所から提案された基準値であり、皮革製品に対する知見に基づく配慮がなされた基準値である。その他国際タンナーズ協会、中国等の基準もあるが基準項目も少なく基準値の許容範囲が大きい。

 エコテックス 100 の基準値は、分析項目数が非常に多く分析に要する費用が過大となり大きな負担となる。特に溶出全クロム量が 1.0 、 2.0mg/kg であり、 80 %以上がクロム鞣しである現状では、ほとんどの革素材は、この項目に適合しない。それに反し、 SG ラベルの全クロム量の基準値は幼児用が< 50mg/kg 、成人用が< 200mg/kg である。その他両基準値間には多少の相異があるが、 SG ラベルは皮革・靴等の研究所が設定したことから、p H 、ホルムアルデヒド、水抽出物などの項目や数値が皮革用に配慮された基準値となっている。

 当協会も、わが国独自の“エコレザー基準値”を設定するにあたり、平成 14 年度より市場で流通している革素材について両基準値を参考にして分析を行ってきた。これらの結果に基づき平成 18 年度にわが国独自の“日本エコレザー基準値( JES )を設定した。

 

表1 エコラベル基準項目、基準値の 比較

項  目

エコテックス 100

SG ラベル

ITC ラベル

JES ラベル

乳児 / 接触 / 非接触

36 ヵ月未満 / 成人

エキストラ / 接触 / 非接触

臭い

異常臭気がないこと

製品以外の臭気がないこと

 

3 級以下

p H

4.0-7.5

3.5-7.0

 

 

ホルムアルデヒド

20/75/300

50/150

 

16/75/300

有機塩素化合物 PCP

0.05/1.0/1.0

0.5/0.5

5

0.05/0.5

TeCP

0.05/0.5/0.5

 

 

 

殺虫剤

0.5/1.0/1.0

1.0/1.0

 

 

有機錫   TBT

0.5/1.0/1.0

検出せず

 

 

DBT

1.0/-/-

 

 

 

禁止アゾ染料

使用せず

検出せず

50

検出せず

アレルギー誘発性染料

使用せず

 

 

使用せず

溶出金属 砒素

0.2/1.0/1.0

0.2/0.2

 

 

     鉛

0.2/1.0/1.0

0.8/0.8

 

0.8/0.8

     カドミニウム

0.1/0.1/0.1

0.1/0.1

50

0.1/0.1

     水銀 

0.02/0.02/0.02

0.02/0.02

2.5

0.02/0.02

     全クロム

1.0/2.0/2.0

 

 

200

     6価クロム

検出限界以下

検出せず

5

検出せず

     ニッケル

1.0/4.0/4.0

1.0/1.0

 

1.0/4.0

     コバルト

1.0/4.0/4.0

4.0/4.0

 

1.0/4.0

     銅

2.5/5.0/5.0

6.0/6.0

 

 

     アンチモン

 

2.0/2.0

 

 

抽出金属鞣剤( Cr,Ti,Al )

 

50/200

 

 

水抽出物 甲革、裏革

 

1.5/1.5

 

 

     中底革、底革

 

5.0/5.0

 

 

染色摩擦堅ろう度

 

 

 

 

   乾式

4/4/4

 

 

3-4 ( 顔料仕上 )

3-4 (N, 淡色 )

2-3 (N, 濃色 )

 

 

 

 

 

 

 

 

   湿潤

2-3/2-3/2-3

 

 

2-3 ( 顔料仕上 )

2-3 (N, 淡色 )

2 (N, 濃色 )

 

 

 

 

 

 

 

 

   汗 ( 酸性、アルカリ )

 

3/3

 

 

   水(浸出試験)

-/3/3

 

 

 

   アルカリ汗(浸出試験)

-/3-4/3-4

 

 

 

抹香鯨油エステル

 

 

検出せず

 

※ 単位: mg/kg

※ JSG 基準値; N: ナチュラル、 

※ JSG 基準値;重金属と PCP は左がエキストラ用、右が接触 / 非接触用

 

3.日本エコレザー基準( JES )

 平成 14 年度から市場で流通している革素材を選出し、 17 年度まではエコテックス 100 あるいは SG ラベルの基準値に基づき分析を行った。これらの結果および両基準値を参考にして平成 18 年度に日本エコレザー基準( JES )を設定した。

 革の定義として、動物皮の皮膚断面繊維構造を損なわず、鞣しが行われ、仕上げ、・塗装塗膜が 0.15mm(150 μm ) 以下で、かつ断面構造の 70% 以上が革であることとし、 JES の認定対象革として以下の3種とした。

第一類: 主たる家畜動物5種類(牛、馬、豚、山羊、羊)の副産物として産出する動物皮の銀付革、銀面を削り仕上げ・塗装を行ったガラス張り革、ヌバック革など、また、祭礼、武道具材料となる姫路白なめし革、太鼓革などもこの類に属すものとします。
第二類: 第一、第三類の革を層状に分割した時に生ずる肉面側の残革を再利用した革・ Split leatherを第二類とする。床革には多様な仕上げ方法があるが塗装塗膜厚が 0.15mm 以下であり、かつ、断面構造の 70% 以上が革であるものとなっている。
第三類: 第一類、第二類以外の革、すなわち野生動物または養殖動物で取引証明等のあるものを(各種動物革)とした。

    1)全滅の恐れのある野生動物で商取引き証明書があるもの。

    2)一定地域に過剰に繁殖した野生動物で商取引き証明書があるもの。

    3)その他、適法に捕獲、処分、取引されていると認められるもの

       魚類の皮など適法に取引されているものもこの範疇にはいる。

 

表2 日本エコレザー基準 ( H.21.4 一部改正 )

項目

エキストラ

成人(皮膚接触)

成人(皮膚非接触)

臭気

3 級以下

ホルムアルデヒド

16mg/kg 以下

75mg/kg 以下

300mg/kg 以下

重金属(鉛)

0.8mg/kg 以下

0.8mg/kg 以下

  (カドミウム)

0.1mg/kg 以下

0.1mg/kg 以下

  (水銀)

0.02mg/kg 以下

0.02mg/kg 以下

  (ニッケル)

1.0mg/kg 以下

4.0mg/kg 以下

  (コバルト)

1.0mg/kg 以下

4.0mg/kg 以下

  (6価クロム)*

検出せず

検出せず

  (総クロム)

50mg/kg 以下

200mg/kg 以下

ペンタクロロフェノール ( PCP )

0.05mg/kg 以下

0.5mg/kg 以下

染料( 発がん性芳香族アミン)**

検出せず

検出せず

染料(発がん性染料)

使用せず

使用せず

 

染色摩擦堅ろう度

顔料仕上げ

ナチュラル仕上げ(淡色)

ナチュラル仕上げ(濃色)

乾燥試験 フェルト汚染等級

3-4 級

3-4 級

2-3 級

湿潤試験 フェルト汚染等級

2-3 級

2-3 級

2 級

*<3.0mg/kg  **<20mg/kg

 

4. 市場革の JES 適合性

 平成 14 年度から本事業を推進しているが、平成 18 年度以降については表2に示す JES に対する適合性について検討してきた。分析結果の一例として平成 20 年度の結果を表3,4に示す。

 平成 20 年度の分析結果をみると、国産革ではペンタクロロフェノール( PCP )、発がん性芳香族アミン、ニッケル、カドミウム、水銀、6価クロムに関して不適合な革はなかった。不適合の項目として、臭気が 33 点中 1 点で出現率が 3.0 %、全クロムは 50mg/kg 以上が 4 件で 12.1 %であったが、成人用基準値が 200mg/kg 以下であるため全ての革が適合していた。コバルトがエキストラ基準値を上回ったものが 1 点あったが 4.0mg/kg 以下である。

 基準値以上の鉛が 3 点検出され不適合となった。多分、仕上げ工程で使用した顔料に起因するものと想定する。ホルムアルデヒドは 16mg/kg 以上が 6 点( 18.2 %)検出されたが、全て 75mg/kg の範囲である。 20 年度の結果では染色堅ろう性の湿潤試験の不適合は 1 点で非常に少なかった。 

 総合的に不適合革は 5 点となり 15.2 %が不適合革となった。一方、輸入革では染色堅ろう性の湿潤試験で 2 点が基準値以下で 20 %が不適合となった。

 21 年度の分析結果では、“臭い”が国産革で 1 点不適合となったが、輸入革では不適合革がなかった。芳香族アミンは国産革では検出されなかったが、輸入革で 1 点(ベンチジン)検出された。ペンタクロロフェノール( PCP )、溶出ニッケル( Ni )、カドミウム( Cd )、水銀( Hg )、6価クロム( Cr +6 )に関しては国産革、輸入革ともに不適合は見られなかった。

 溶出クロムの基準値はエキストラ基準が< 50mg/kg 以下、成人用では< 200mg/kg であるが、 200mg/kg 以上を検出し不適合となった革が国産革で 3 点検出された。< 50mg/kg 以下が 14 点、< 200mg/kg 以下が 5 点、 JES 適合革は 19 点で 86% 強であった。一方、輸入革では全て適合したが 50mg/kg 以上、 200mg/kg 以下で全て成人用のみであった。

 溶出コバルトは国産革で< 1.0mg/kg 以上が 1 点検出されたが、分析誤差の範疇にはいるような数値であり、特に問題はないと判断する。輸入革では全て< 1.0mg/kg 以下であった。鉛は輸入革で不適合が1点検出されたが国産革では検出されなかった。

 溶出ホルムアルデヒドは全て適合しているが、 <16mg/kg 以下のエキストラに国産革では 22 点中 15 点、 68.2% 、成人用適合率は 31.8% であった。一方、輸入革も全て適合しているがエキストラ用が 75% 、成人用が 25% であった。

 染色堅ろう性は国産革で乾燥試験が 1 件、湿潤試験で2件が不適合となった。一方、輸入革では湿潤試験で1件が不適合であった。

 各項目についての不適合要因を記述したが、試験革全体では、臭いが1件、全クロムが3件、染色堅ろう性が2件となり、各項目が重複していないため不適合革は22件中6件となり、 27.3% となる。反対に適合革の比率は 22 件中 16 件で 72.3% であるが、エキストラ用に 37.5% 、成人用が 62.5% となった。一方、輸入革では鉛が1件、染色堅ろう性が 1 件で 8 件中 2 件となり 25% が不適合であった。しかし、全クロムが全て 50mg/kg 以上のため成人用のみの適用となった。

 21 年度の市場革分析結果を総合的に見ると、国産革および輸入革とも適合率はほぼ同率で約 70% 前後が JES に適合するものと想定する。

 

5.不適合要因に関する課題

 今年度調査した結果から、現在市場に出回っている革の JES 適合率は国産革、輸入革とも約 70% 前後であるが、各項目に関する課題をとりまとめる。

 精練された革は無臭であるが、準備工程では様々な工業薬品、鞣し工程ではクロム鞣剤、植物タンニン類、合成タンニン剤、アルデヒド系鞣剤など、再鞣・染色・加脂工程ではクロム鞣剤や植物・合成タンニン剤等により再鞣し、様々な色調や柔軟性等を付加するために染料や加脂剤が使用される。更に、仕上げ工程では各種のバインダー類、染料、顔料、溶剤等が使用される。これらの薬剤が革に結合し、含浸され鞣しが完成する。また、革の表面に仕上げ剤が塗装されることにより様々な色調、外観を備えた製品革ができあがる。

 これらの薬剤等の複合臭は革本来の臭いとして、消費者にも許容されているが、不適合な薬剤の種類等により悪い臭として嫌われることもあります。特に、加脂剤や仕上げに使用される溶剤等が残留した場合には臭いの項目で不適合となる場合が想定されますが、表4に示すごとく“臭い”の項目で不適当となる比率は非常に少ない。

 PCP 、溶出重金属のニッケル、カドミウム、水銀等は今までの分析結果からも検出されたことがなく特に問題はないと想定する。コバルトはたまに検出されることがあるが、成人用の基準値、 4.0mg/kg を超えたことはない。コバルトの検出は多分染料中に含まれるものが検出されたものと想定する。

 鉛は 20 年度に3点、 21 年度の分析でも 1 点検出され不適合革となった。今までの結果からも鉛の検出が時々見られた。仕上げ工程に使用するオレンジ系、赤系、黄色系の無機系顔料の中には鉛を含むものが存在する。これらの顔料を使用した仕上げ革からは確実に鉛が検出されるので、顔料の選択さえ誤らなければこの問題は解決する。

 全クロムの基準値は 50mg/kg と 200mg/kg であるが、 20 年度では 200mg/kg を超える革はなかったが、 21 年度は 200mg/kg を超える革が3点検出された。しかし、今までの分析結果をみると、 19 年度に1件のみ検出された経緯がある程度で余り大きな課題ではない。クロム再鞣し、固着剤としてクロム鞣剤を使用した場合を想定して、その後処理を適切に行うことにより特に大きな課題ではないと思う。

 発がん性物質として指定されている芳香族アミン類は染料中に含まれるが、染料の MSDS 等を参考にし、これらの物質を含まない染料を使用すれば特に問題とする項目ではない。

 ホルムアルデヒドに関しては、鞣し工程で主鞣し剤としてホルムアルデヒドを使用することはできない。しかし、ホルムアルデヒド系鞣剤としてしばしば使用されるグルタルアルデヒドは検出されないといわれている。非クロム鞣し革の製造に使用される合成タンニン剤の中にはホルムアルデヒド縮合物を主体とするものがあり、これらの合成タンニン類を使用するとホルムアルデヒドが検出される場合がある。特にエキストラ用基準革を得るためには、ホルムアルデヒド系鞣剤や合成タンニン類の使用に注意する必要がある。

 最後に染色堅ろう性に関して、顔料仕上げの場合はほとんど問題ないが、素上げタイプ、アニリン仕上げ、セミアニリン仕上げ革の場合に不適合革がしばしば見られる。最近の仕上げ技術の向上から、以前に比べ染色堅ろう性は向上しているといえるが、特に素上げタイプの革については染料の選択、染色方法等に留意する必要がある。

 

6. まとめ

 平成 14 年度から推進してきたが、現在市場で流通している革素材は、ほぼ 70 ~ 80 %の比率で JES 基準に適合すものと推測するが、製造工程において基準値の各項目に対し少し配慮すれば、

1.溶出ホルムアルデヒド

 ホルムアルデヒドを主鞣し剤として使用する場合は、ほとんど基準値に適合しないであろう。特に非クロム鞣し革の前鞣し剤として使用することはできない。また、クロム鞣し革の再鞣剤としてホルムアルデヒド縮合物からなる合成タンニン剤の使用は、ホルムアルデヒドが検出する場合があるため留意する必要がある。

2.溶出鉛

 準備工程から鞣し、再鞣、染色・加脂工程で鉛を含む化学物質や鞣剤を使用することはない。これらの工程で革中に鉛が含まれることは考えられない。しかし、溶出鉛は不適合要因の一つでしばしば検出される。

 仕上げ工程では様々な色合いの革が作られる。仕上げ工程で使用される顔料は無機顔料と有機顔料がある。特にオレンジ色、黄色、赤色の無機顔料の中には鉛を含んでいるものがある。有機顔料に比べ隠ぺい力が高く、価格も安価なことから仕上げ工程でしばしば使用されている。参考資料として提示するが、仕上げ方法や使用量によっては基準値を超える場合があるので留意すべきである。

3.溶出6価クロムと溶出総クロム

 クロム鞣しでは 3 価のクロム鞣剤を使用するため、革中には 6 価クロムは存在しない。しかし、原料皮中に含まれる地油、加脂剤、熱、光、保存条件などの影響を受けて 3 価クロムが 6 価クロムに変換するという文献もある。また、ある種の加脂剤により 6 価クロムに変換した事実もある。溶出 6 価クロムの基準値は“検出せず”であり留意すべき項目である。なお、溶出全クロムはクロム鞣し、クロム再鞣しなどの工程を留意すれば特に問題となる課題ではない。

4.発がん性芳香族アミン

 わが国では発がん性芳香族アミンを含むアゾ染料等は製造を禁止されているが、現在のところ、使用は禁止されていない。皮革用染料は国内産、海外産が市場で流通しているが、この中には発がん性芳香族アミンを含むアゾ染料が含まれる場合もある。皮革用染料は単品ばかりでなく配合染料としても流通しているため染料の購入先に対しよく確認することが重要である。発がん性芳香族アミンを含まない染料を使用すればこの課題は解決する。

5.染色摩擦堅ろう度

 他の環境ラベルの基準値に比べて、日本エコレザー基準値は、革本来の特性を生かすため、革の仕上げ方法、色調の濃淡により基準値を配慮している。それにもかかわらず、不適合要因として最も高い比率でもある。特にスエード、ヌバック、ベロア革の場合には特に留意する必要がある。また、ナチュラル仕上げで濃色の場合も染色摩擦堅ろう度に対し留意しなければならない。

表3   2 0年度 市場革の分析結果(国産革)

 

革種

色調

濃度

仕上

臭気

PCP

アミン

Cr

Co

Ni

Cd

Hg

Pb

Cr +6

ホルムアルデヒド

乾燥試験

湿潤試験

淡色

素上

3-4

以下

以下

n/d

n/d

n/d

n/d

n/d

n/d

以下

以下

5

5

2

淡色

素上

3

以下

以下

47

n/d

n/d

n/d

n/d

n/d

以下

以下

4-5

3

牛床

淡色

素上

3

以下

以下

42

n/d

n/d

n/d

n/d

n/d

以下

以下

4-5

4

濃色

素上

2-3

以下

以下

n/d

n/d

n/d

n/d

n/d

n/d

以下

47.2

3-4

5

淡茶

淡色

素上

2-3

以下

以下

n/d

n/d

n/d

n/d

n/d

n/d

以下

以下

4-5

6

濃色

素上

2

以下

以下

n/d

n/d

n/d

n/d

n/d

n/d

以下

以下

3-4

2

7

濃色

素上

2

以下

以下

63

n/d

n/d

n/d

n/d

n/d

以下

以下

3-4

2-3

8

濃色

素上

2-3

以下

以下

n/d

n/d

n/d

n/d

n/d

n/d

以下

以下

4-5

9

濃色

素上

2

以下

以下

n/d

n/d

n/d

n/d

n/d

n/d

以下

以下

5

4-5

10

ベージュ

淡色

顔料

2-3

以下

以下

n/d

1.32

n/d

n/d

n/d

n/d

以下

以下

5

4-5

11

オレンジ

濃色

素上

2-3

以下

以下

n/d

n/d

n/d

n/d

n/d

n/d

以下

54.9

3

4-5

12

オレンジ

濃色

素上

2-3

以下

以下

n/d

n/d

n/d

n/d

n/d

19.62

以下

90.8

3-4

2

13

チョコ

濃色

素上

2-3

以下

以下

n/d

n/d

n/d

n/d

n/d

n/d

以下

22.7

3

2

14

鹿

クリーム

淡色

素上

2

以下

以下

n/d

n/d

n/d

n/d

n/d

n/d

以下

以下

4

4-5

15

牛床

ピンク

淡色

顔料

2

以下

以下

n/d

n/d

n/d

n/d

n/d

n/d

以下

以下

5

4-5

16

濃色

素上

2-3

以下

以下

n/d

n/d

n/d

n/d

n/d

n/d

以下

16.9

3

2

17

濃色

素上

2

以下

以下

n/d

n/d

n/d

n/d

n/d

n/d

以下

以下

3

1-2

18

キャメル

濃色

素上

2-3

以下

以下

n/d

n/d

n/d

n/d

n/d

n/d

以下

以下

5

3

19

淡茶

淡色

素上

2-3

以下

以下

n/d

n/d

n/d

n/d

n/d

n/d

以下

以下

4-5

20

鹿

クリーム

淡色

素上

2-3

以下

以下

n/d

n/d

n/d

n/d

n/d

n/d

以下

以下

4

5

21

淡色

素上

2-3

以下

以下

83

n/d

n/d

n/d

n/d

n/d

以下

以下

5

5

22

濃色

素上

2-3

以下

以下

n/d

n/d

n/d

n/d

n/d

n/d

以下

以下

4-5

3

23

濃色

顔料

2

以下

以下

n/d

n/d

n/d

n/d

n/d

n/d

以下

以下

5

5

24

チョコ

濃色

素上

2

以下

以下

n/d

n/d

n/d

n/d

n/d

n/d

以下

以下

4-5

3

25

濃茶

濃色

顔料

2-3

以下

以下

n/d

n/d

n/d

n/d

n/d

1.62

以下

以下

3

4-5

26

緑茶

濃色

顔料

2-3

以下

以下

n/d

n/d

n/d

n/d

n/d

2.68

以下

以下

3

4-5

27

濃色

素上

2-3

以下

以下

n/d

n/d

n/d

n/d

n/d

n/d

以下

以下

5

5

28

キャメル

濃色

素上

2-3

以下

以下

17

n/d

n/d

n/d

n/d

n/d

以下

以下

5

5

29

濃茶

濃色

素上

3

以下

以下

56

n/d

n/d

n/d

n/d

n/d

以下

以下

5

5

30

淡色

素上

3

以下

以下

n/d

n/d

n/d

n/d

n/d

n/d

以下

以下

5

5

31

淡茶

淡色

素上

3

以下

以下

n/d

n/d

n/d

n/d

n/d

n/d

以下

47.2

5

5

32

キャメル

濃色

素上

3

以下

以下

n/d

n/d

n/d

n/d

n/d

n/d

以下

以下

4-5

3

33

濃茶

濃色

素上

3

以下

以下

114

n/d

n/d

n/d

n/d

n/d

以下

以下

5

4-5

*アミン:芳香族アミン

表4  2 0年度 市場革の分析結果(輸入革)

 

革種

色調

濃度

仕上げ

臭気

PCP

アミン

Cr

Co

Ni

Cd

Hg

Pb

Cr +6

ホルムアルデヒド

乾燥 試験

湿潤 試験

1

キャメル

濃色

素上

2-3

以下

以下

n/d

n/d

n/d

n/d

n/d

n/d

以下

以下

4-5

2-3

2

キャメル

濃色

素上

2-3

以下

以下

92.2

n/d

n/d

n/d

n/d

n/d

以下

以下

4-5

2

3

山羊

キャメル

濃色

素上

3

以下

以下

n/d

n/d

n/d

n/d

n/d

n/d

以下

42.0

4

4-5

4

キャメル

濃色

素上

2-3

以下

以下

n/d

n/d

n/d

n/d

n/d

n/d

以下

以下

2

1

5

濃色

素上

2-3

以下

以下

85.5

n/d

n/d

n/d

n/d

n/d

以下

26.8

3-4

1

6

濃色

素上

3

以下

以下

58.4

n/d

n/d

n/d

n/d

n/d

以下

以下

4-5

2-3

7

キャメル

濃色

素上

3

以下

以下

176

n/d

n/d

n/d

n/d

n/d

以下

以下

5

4-5

8

キャメル

濃色

素上

2

以下

以下

n/d

n/d

n/d

n/d

n/d

n/d

以下

以下

4

2-3

9

ベージュ

淡色

顔料

2

以下

以下

95.6

n/d

n/d

n/d

n/d

n/d

以下

以下

5

4-5

10

淡色

素上

2

以下

以下

77.0

n/d

n/d

n/d

n/d

n/d

以下

以下

5

5

*アミン:芳香族アミン

 

表4 市場革の不適合革出現率(%)

   

21

20

19

18

17

   

国産

海外

国産

海外

国産

海外

国産

海外

国産

海外

臭い

4.5

 

3.0

             

PCP

適合

芳香族アミン

 

12.5

   

22.2

20.0

9.5

20.0

4.8

 

ホルムアルデヒド

<16

68.1

75.0

84.8

80.0

83.3

70.0

81.0

90.0

47.6

40.0

<75

100.0

100.0

100.0

100.0

100.0

100.0

95.2

90.0

100.0

100.0

<300

           

4.8

10.0

   

全クロム

エキストラ

63.6

0.0

87.9

40.0

50.0

50.0

成人

86.4

100.0

100.0

100.0

94.4

100.0

不適合

13.6

     

5.6

         

6価クロム

不適合

             

9.5

   

コバルト

エキストラ

95.5

100.0

97.0

100.0

94.4

90.0

100.0

100.0

100.0

100.0

成人

95.5

100.0

100.0

100.0

94.4

90.0

100.0

100.0

100.0

100.0

不適合

4.5

     

5.6

10.0

       

ニッケル

適合

カドミウム

水銀

エキストラ

100.0

87.5

90.9

100.0

88.9

100.0

100.0

100.0

90.5

100.0

成人

100.0

87.5

90.9

100.0

88.9

100.0

100.0

100.0

90.5

100.0

不適合

 

12.5

9.1

 

11.1

     

9.5

 

染色堅ろう性       不適合率

乾燥試験

4.5

       

10.0

9.5

10.0

湿潤試験

9.1

12.5

3.0

20.0

22.2

20.0

23.8

70.0

42.8

90.0

 

 

参考文献

1)日本皮革技術協会:環境対応革開発実用化事業報告書(平成 14 年度~ 20 年度)

2)日本皮革技術協会:皮革ハンドブック( 2005 )

3)エコレザーの現状と将来:エコレザー啓発講習会テキスト(平成 18 年)

4)その他:エコレザーの現状、エコレザー基準値適合性等の講習会テキスト

電話・FAXでのお問い合わせ TEL /FAX 079-284-5899

PAGETOP
Copyright © NPO法人 日本皮革技術協会 All Rights Reserved.
Powered by WordPress & BizVektor Theme by Vektor,Inc. technology.